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2020/01/20
お役立ちコラム,治療のお話
小児歯科で行うラバーダム防湿法の安全性は?

ラバーダム防湿法という歯科治療方法をご存知でしょうか。

聞きなれない歯科用語であるために、どのような治療法なのか、想像がつかない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は歯科治療において、ラバーダム防湿法はどのような治療法なのか、安全性はあるのか、詳しくご紹介して参りましょう。

 

▼ラバーダム防湿法とは?

ラバーダム防湿法のラバーダムとは、手のひらサイズの薄いゴム膜(シート)であり、口元を覆うようにゴム膜を設置し、歯を露出するための穴を開け、クランプと呼ばれる留め金具でゴム膜を固定し、治療する歯だけをゴム膜上に露出させ治療を行なう方法です。

 

ラバーダム防湿法では、このように口元をゴム膜で覆い、ゴム膜をクランプで固定して歯だけを露出することで、唾液との接触を避けることができ、無菌の状態にすることが可能となります。

 

▼小児歯科でラバーダム防湿法を取り入れる利点

一般歯科では主に、虫歯治療の一環である根管治療を行なう際に、根管内を無菌にするために活用されるラバーダム法ですが、準備に手間が掛かるために近年ではラバーダム防湿法を行う歯科医院もあまり見受けられなくなりました。

 

一方、小児歯科を専門に行う歯科医院では、逆にラバーダム防湿法が必要とされることも多く、ラバーダム防湿法を行うことで、下記のようなメリットがあります。

 

・無菌状態にすることができる

  お口の中には常に細菌が存在するため、一般的な治療法では無菌状態にすることは困難でありますが、ゴム膜を活用することで治療歯を隔離し、無菌状態にすることが可能となります。特にお子さんの場合には、唾液の分泌量が多いため、ラバーダムでの隔離の必要性が高まります。

 

・視野の確保

  お口の中は狭くて暗く、視野を確保するために部位によっては手が塞がり治療に支障が生じる場合もあるため、ラバーダム防湿法を行う際には口を閉じないように開口器で口を固定するため、視野が確保され治療がし易くなります。

 

・誤嚥、吸引の防止

  ゴム膜で口元を覆うために、器具や材料を誤飲する、または治療時に発生したカスや塵を吸引してしまうことを防止することが可能となります。

 

・周囲組織の確保

  ゴム膜で口元を覆い治療を行う歯だけを露出するため、周囲組織である歯肉や頬の粘膜などを傷つける恐れはありません。

 

・防湿

  ゴム膜で口元を覆うため、防湿効果を得られます。患者さまの吐く息でミラーが曇ってしまいがちでありますが、それを防ぐことが可能となります。

 

▼小児歯科におけるラバーダム防湿法の安全性

上記でラバーダム防湿法の利点をご紹介してまいりましたが、小児歯科でラバーダム防湿法を取り入れる最大の理由は、安全性の確保であります。

 

歯科治療は、様々な歯科医療器具をお口の中で使用するため、お子さんが恐怖心で暴れたり、治療中に動いてしまうと、周囲組織を傷つけてしまったり、器具をお口の中に落とし、大きさによっては誤飲する恐れもありますが、ラバーダム防湿法を行うことで安全に治療を行なうことが可能となります。

 

以上、今回は小児歯科で行うラバーダム防湿法の安全性について、詳しくご紹介して参りました。

名張市、伊賀市、宇陀市でラバーダム防湿法の利用をお考えの際には、かめい歯科クリニックへお気軽にご相談ください。