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2019/12/11
お役立ちコラム,治療のお話
小児矯正で使用する拡大装置とは?

拡大装置という歯科矯正装置をご存知でしょうか。一般的に聞きなれない用語であるため、聞き覚えがない人も少なくありませんが、小児矯正では欠かせない矯正装置の1つであります。

そこで今回は、小児矯正で使用する拡大装置について詳しくご紹介して参りましょう。

 

▼拡大装置とは?

拡大装置とは、顎が小さくて歯が生えるスペース、余裕がないと判断された場合に用いられる矯正器具の1つであり、その名のとおり顎を拡大する装置であります。

拡大装置は主にでこぼことした乱れた歯列をしている顎の幅を拡大させ、綺麗に歯列が整えるだけのスペースを確保させるために設置する矯正装置です。

 

▼拡大装置の種類

拡大装置には上顎用と下顎用が存在し、その仕様は異なって行きます。

 

【下顎の拡大装置:シュワルツ】

ネジを活用した床矯正装置であり、前歯の裏に設置されたネジを回し少しずつ下顎の幅を広げていきます。

日本では1995年頃より活用されるようになった拡大法の1つです。

 

【上顎の拡大装置:急速拡大装置】

上顎の幅を広げる固定式の拡大装置であり、その名の通り2週間程で最大11㎝も拡大することが可能であります。

上顎の骨は2枚の骨が合わさって形成されており、12歳頃までに行うことその2枚の骨が広がる効果を得られると考えられています。

広げられた2枚の上顎の骨は、1週間ほどで広げられたスペースに新生骨が形成されることで、上顎の骨は幅を保ったまま安定していきます。

 

また、それ以降の年齢になると効果が期待できる可能性は低くなっていきますが、適齢期であれば一見抜歯が必要かと思われる歯列のでこぼこ(叢生:そうせい)も整えることができます。

 

 

▼叢生(そうせい)の状態を放置すると?

 

【虫歯になりやすい】

叢生(そうせい)の状態とは、歯が生えるスペースを確保することができず、歯列からはじかれるように、1本の歯と重なり合うように生えている歯がある場合を指し、そのような状態の歯を磨き残しが無いように歯ブラシで磨くことは困難であるため、整った歯並びの人と比べると、虫歯になりやすい傾向にあります。

 

【口臭・歯周病の原因に】

上記でご説明した通り、叢生(そうせい)は歯が重なり合って生えていることも多く、でこぼことした歯と歯の間に汚れが溜まり、口臭や歯周病の原因になりかねません。

 

 

以上、今回は小児矯正で使用する拡大装置の役割や、治療法について詳しくご紹介してまいりました。

名張市、伊賀市、宇陀市で、「歯列が乱れている」「歯が重なって生えている」ことが気になる人、矯正治療をお考えの際には、お気軽にご相談ください。